生鮮食品の値段は日々変化し、電化製品や携帯電話の値動きの速さも驚くほど。こうした時代に
あっては、価格の変動に違和感を持つ人は少ないかもしれません。しかし価格がなぜ変動するのかについて考えることは、経済学では基本中の基本です。
そもそも、経済学などなかった物々交換の時代には価格はありませんでした。貨幣の誕生により物をどこでも好きな時に買うことが出来る。すなわち、文明社会に市場が生まれたことで価格が生まれ、それが変わることを人間は覚えました。その価格が、需要と供給のメカニズムの中で変化しながら、あるところで均衡することに着目したのが、経済学の父と呼ばれるアダム・スミスです。経済は人間の営む単なる現象から、その原理原則を解き明かす学問の対象となったのです。
後の経済学者達は、スミスの提唱した市場の価格メカニズム、《見えざる手》の経済学的検証を進め、市場の均衡価格こそが、生産者と消費者の利益、すなわち社会全体の利益が最も高いことを証明しました。限られた資源をいかに有効に使うかを考える学問、経済学の基本は、市場の価格メカニズムにあったのです。
市場の誕生と貨幣の役割/価格の調整メカニズム/資源の適正配分/独占市場と差別価格
(上から) アダムスミス/ 貨幣の出現/欲望の二重の一致/ 社会的余剰
DVD カラー 約31分 価格 40,000円+税
DVD: 400V002S |