野村證券の創始者「野村徳七」を始め、株式相場で財を成した人は少なくありません。株式市場に魅力を感じ、将来業務として携わりたいと考える学生が多い理由もそのあたりにあるのかも知れません。しかし、株式市場の本来の目的は投資や投機の場ではなく、銀行などの間接金融と異なるもう一つの企業金融の柱、直接金融の担い手として、企業にとっての資金調達の場となることです。そのために、証券会社は店頭公開や取引所への上場時に、信用の確保のために厳しい審査を実施し、それをクリアして初めて、企業は自己資本の拡充や低コストの資金調達が可能になります。投資家は、そうした企業を注視し、健全経営の企業に投資を行います。その意味で、株式市場における重要性は、相場よりも企業の経営情報の方が重いといっても差し支えありません。また、この直接金融では、株式の他に、公共債や社債などの債券が重要な位置を占めており、中でも国が発行する国債は額も多く、その取引によって金利が変動し、さらにそれが市場に影響を及ぼすため、金融関係者もその動向から目が離せません。直接金融を担う証券市場の概要について歴史をたどりながら学んでいきます。
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(上から) オランダ東インド会社/ニューヨーク証券取引所/債権の価格と金利の関係と影響/東京証券取引所
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価格 40,000円+税 |