鬘(かつら)は衣装や隈取りなどと共に、歌舞伎の様式美を構成する重要な役割をもっている。
17世紀半ば頃、野郎歌舞伎の役者たちが、より女らしい表現を求めて生み出したものである。
そして、歌舞伎の劇的内容が豊かになるにつれ、その時代の役者や鬘師の創意工夫によって、 千数百種にも及ぶ現在の鬘の原型が出来上がったのである。この作品では、歌舞伎の舞台や
江戸時代の錦絵を見ながら、鬘によって変わる役柄と性格を分かりやすく紹介していく。さらに 髪をつくる髪師と床山の舞台裏での仕事を追い、役者の演技を引き立てたり劇的展開を助けた
りと、歌舞伎の魅力の大きな要素となっている鬘のおもしろさを伝える。 ['95]
■主な舞台
鎌倉三代記<かまくらさんだいき>(平成7年)、八重桐廓噺<やえぎりくるわばなし>(平成7年)、身替座禅<みがわりざぜん>(平成7年)、碁太平記白石噺<ごたいへいきしらいしばなし>(平成7年)、日本振袖始<にほんふりそではじめ>(平成7年)
■主な出演者
12代目市川團十郎、7代目尾上菊五郎、9代目澤村宗十郎、3代目中村鴈治郎、 7代目中村芝翫、5代目坂東八十助
■ 企画・監修:日本芸術文化振興会(国立劇場)
■仕様 DVD カラー 34分
■価格 18,000円+税
(DVD)SSA293D
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