歌舞伎では闘争の場面が"タテ(立廻り)"と呼ばれる見せ場の一つとなっている。立廻りは、 血のにじむような訓練と工夫、長い歴史とともに創造された独特の様式美といえよう。この作品では代表的タテ師、坂東八重之助(無形文化財技芸者)の基本訓練、構成演出の過程、 及び代表的舞台を記録、その魅力の本質を解き明かす。研修生の指導の場面では「立廻り」
の基本と共に、芸への道のきびしさと、訓練の合理性が捉えられる。「南総里見八犬伝」の演出 過程では、一般にはなかなか見ることの出来ない歌舞伎の稽古風景が見られ、興味深いもの
がある。 ['90]
■主な舞台
日本第一和布刈神事<にっぽんだいいちめかりのじんじ>−竜宮の場−(昭和56年)、新薄雪物語<しんうすゆきものがたり>−清水寺花見の場−(昭和56年)
南総里見八犬伝<なんそうさともはっけんでん>−芳流閣屋根上の場−(昭和56年)
■主な出演
17代目市村羽左衛門、3代目中村橋之助、初代市川銀之助、2代目尾上松鶴、 国立劇場第六期歌舞伎俳優研修生 菊五郎劇団音楽部 他
■ 企画・監修:日本芸術文化振興会(国立劇場)
■仕様 DVD カラー 32分
■価格 18,000円+税
(DVD)SSA289D |
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