言葉の力を支えるものとして最も大事な要素は語彙でしょう。
本巻では、日本語の語彙について様々な角度から考えさせ、言葉を豊かにする方法を学ばせます。学校での普段の会話や教室の情景や街の光景の中で漢語、和語、外来語を見付けて、それぞれの性質を理解させます。また、対義語・類義語・多義語について類義語辞典や反対語辞典などを使って調べたり、ゲーム形式で言葉を出し合ったり、社会人の意見を聞いたりして語彙を増やすことを学ばせます。さらに、語彙を豊かにする具体的な方法(辞書の利用、読書、新聞の活用など)を提示して、自発的な語彙学習の手立てとします。
・漢語 ・和語 ・外来語 ・類義語 ・対義語 ・多義語 他 |
<“対義語ゲーム”のシーンより>
・・・・・・「それじゃ、次の言葉は『白い』。」
「『白い』か。
『白い』の反対は…、『黒い』かな、『赤い』かな、どっちもありそう。
でも、『赤い』ほうが、縁起がいいかな。『紅白』だから。」
「早く、早く。」
「はい、はい。それじゃ、『長い』。」
「『短い』。 『カンタ〜ン』。」
「『ムズカシ〜イ』。 『元気』。」
「『元気じゃない』か、『不元気』か。」
「それも、反対の意味だと思うんだけど、『ナニナニじゃない』とか、
『不・ナニナニ』とかの言葉はやめようよ。
考えなくても、全部それで出来ちゃうもん。」
「そうだよね、分かった、ごめん。
『元気』の反対は、ええと『病気』。次は、『勉強』。」・・・・・・ |
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