コンピテンス/コンピテンスの発揮される例@甘え泣き/コンピテンスの発揮される例A泣き方の変化/コンピテンスの発揮される例B遊びの変化/アタッチメント
なぜ赤ちゃんは泣くのでしょうか。乳児が泣く行為は従来、泣いている赤ちゃんをどう受け止めるか、という親の感受性という視点で捉えられてきました。しかし泣くという行為によって、乳児が
母親をコントロールしているとも解釈できます。言葉を話せない乳児にとって、「泣き」は、最も有効なコミュニケーションの手段です。親と子は、相互に影響を与えながら関係を形成していきます。この相互交渉を通して、乳児は母親に対して徐々に愛着を形成していくのです。そして1歳をすぎる頃から母親を安全基地にして、環境への積極的な探求を始めます。こうした人間が環境と効果的に相互交渉する能力を「コンピテンス」といいます。乳児期はコンピテンスが発達し、その後の情動・認知発達の基礎を作る重要な時期なのです。
ここでは、乳児のコンピテンスの発達を泣きの変化、遊び方の変化を例に解説し、アタッチメントについてストレンジ・シチュエーション法を見ながら解説します。
(上から)8ケ月不安、自己効力感、ストレンジ・シチュエーション法、視覚的断崖実験
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