脳波実験も視野に入れた実験音声学の決定版! 「実験音声学入門」 城生佰太郎 著 最先端の脳波実験まで用いて、音声学の第一人者が究めた文系における実験音声学の最高峰、 時代のニーズにこたえるタイムリーな書。 音声学は、17世紀中ごろにイギリスで成立した学問で、人類の自然言語音に特化した経験科学です。舞台俳優やテレビ、ラジオのアナウンサー、講師、インストラクター、コメンテーターなど、話しことばを生業とする人たちにとって不可欠な実学的側面はもとより、ことばの発音に障害を持つ「構音障害」の患者さんたちのリハビリや、英語をはじめとする外国語教育にも欠かせません。また、今日では大学や高校の入試でも英語や国語のヒヤリングテストが一部で実施されるようになっているなど、音声学に対する社会的ニーズは益々高まっています。 そのような状況の中で、このたび音声学の第一人者である城生佰太郎博士が、先端の脳科学についても触れつつ、この音声言語の真髄について実証的に説いたのが本書です。「実験音声学」という分野は、いわゆる文系に属しますので、理系のような難しい数式などはいっさい出てきません。パソコンが普及した現在は、簡単にできるやさしい実験によって構成されていますので、どなたにでも楽に接することが出来ます。 というわけで、本書はまさに時代的ニーズにお応えできる、タイムリーな内容となっております。 ★2005年改訂版 国際音声記号採用 A5判 196頁 価格 3,000円+税 AB−3004 ISBN978-4-904202-00-5
著者「あとがき」より 本書は、私が筑波大学の人文学類でおよそ30年間にわたって担当してきた「実験音声学」の授業内容を骨子として、これに一部大学院博士課程における「実験音声学研究」を加えて成立したものである。 私は、1991年に学術ビデオ『実験音声学』(上・中・下)を発表したが、これに対応する本を書く機会がなかったため、今日まで映像資料の価値を十分に引き出すことができなかった。幸い、この度映像資料もリニューアルしてDVD化したので、その内容を援助できるチャンスに恵まれ、16年ぶりに胸のつかえが取れたようで、はなはだありがたいことだと思っている。 著者紹介:城生佰太郎(じょうお・はくたろう) 1946年生まれ、東京都出身/1971年東京外国語大学大学院、アジア第1言語専攻修了、東京学芸大学専任講師、筑波大学専任講師、同 准教授、教授を経て、現在、文教大学文学部教授。
内容 (目次より) 第1章 序論―実験音声学とは 1.学史的位置付け 2.実験音声学と音声科学 第2章 音響実験 1.ディジタル音声処理の基礎 2.母音の音響音声学的解析 3.子音の音響音声学的解析 4.アクセントの音響音声学的解析 5.音節とモーラ 第3章 生理実験 1.electro palatography(EPG)を用いた実験 2.phono-laryngograph(PLG)を用いた実験 3.flow-nasalitygraph(FNG)を用いた実験 第4章 脳波実験 1.脳波の基礎 2.日本語のアクセント認知
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