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江戸時代から現代にいたる我が国の経済・産業・経営の発展と人々の生活の変化を、政治や軍事的な関係のみならず、科学技術や経済・経営システムの移転、学術・文化交流なども含めて、国際社会と日本の関係という視点から捉え直し、日本人による主体的な営みの軌跡を描き出します。
この間、日本はこうしたさまざまな面で国際社会と関わりをもちながら、みずからの社会・経済システムを発展させてきたといえます。
そうしたなかで、政治や産業や経営などのシステムの近代化を追求し、社会的価値観の変化をともないながら、教育や労働そしてライフ・スタイルなども変化させて来ました。そうした変化の過程では、従来の国内各地域の文化や伝統との巧みな接合という側面も垣間見られ、必ずといってよいほど、方向転換を促す大きな契機と主体的な営みがありました。
この映像教材では、そうした大きな革新の契機となった歴史的事実を上述のような視点から再構成し、豊富かつ貴重な映像史料をもって、視覚的・聴覚的に、近現代日本の社会経済発展の歩みをたどります。


総監修者のことば  
佐々木 聡(明治大学教授)
 このシリーズでは、幕藩体制から2004年にいたる日本の国際関係・経済・産業・経営の発展過程を、豊富な映像によって描き出しています。これまで、歴史的な映像に接する場合、それぞれのテーマやトピックスに限定されることが多かったと思います。ここでは、各巻とも日本の外交史・経済史・産業史・経営史の4章構成となっており、それぞれの通史として通覧することができます。また、産業や経済および経営の章では、時代の大きな転機を促す「革新」に注目して、その担い手の構想や行動の意義にも焦点を当てています。
 映像の内容は、歴史的に重要な事実や事件の映像、主要な人物の映像、重要な統計や概念の図表、人々の労働や生活様式についての映像など多岐にわたり、これまで目にすることのできなかった貴重な映像もあります。
 大学での外交史・経済史・産業史・経営史および企業者史などの授業で有効であることはもとより、高校の日本史の副教材として、さらには公共図書館での日本の歴史に関心を持つ方々にとっても利用されうるであろう。この映像教材が、近現代日本の歩みを学ぶ多くの場で、広く活用されることを期待したい。

■高校教材として活用を! 
 近年、学校で採用される教科書や参考書でも、生徒の理解を促すために、かってに比べて写真や図表がより多く採用されています。しかし、そうした工夫も生徒にとってみると、断片的あるいは対象期間限定の分断的な情報として理解されるにとどまっている場合が少なくなかったことでありましょう。
 このシリーズでは、主要な出来事や人物の動画・静止画に事項・人物説明を加え、更に図表や統計によって歴史的変化のポイントが容易に理解できるよう配慮されています。よって、生徒にとっては、より総合的に理解を深めることができます。高校での日本史や公民などの授業の教材として、有効に活用されることを期待します。

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