用 語

読 み

意 味

収録映像より (画像をクリック→拡大)

1

一谷嫩軍記

いちのたにふたばぐんき

浄瑠璃の曲目、平家物語の一谷の合戦に題材を求め、平敦盛を討った熊谷直実、平忠度を討った岡部六弥太の物語を脚色したもの。「熊谷陣屋の段」は名作中の名作。

2

かしら

文楽の人形は頭と胴、手と足の4つの部分からなっている。頭は首(かしら)といわれ、すべて木彫り。中がくり抜いてあり、目、眉、口などの動きの仕掛けはこの中に仕込まれている。約40種、300点余りが使われている。

3

首割

かしらわり

どの役にどの首を使用するかを決めること。

 

4

義太夫節

ぎだゆうぶし

17世紀末、竹本義太夫が完成させた劇的性格の強い浄瑠璃。人形芝居と結びついて発展した。

 

5

見台

けんだい 

太夫が床で床本を置くために用いる台。

6

三味線

しゃみせん

江戸期の日本音楽の主流を占めた。太棹、中棹、細棹の三種がある。
写真(上)細棹、(下)太棹

7

三人遣い

さんにんづかい

文楽で、一体の人形を三人で遣うこと。「主遣い(おもづかい)」は首と右手、「左遣い」は左手、「足遣い」は足を動かす。三人の一体となった至芸の技が人形に生命を吹き込む。
→「20.船底」写真参照。

 

8

時代物

じだいもの

江戸時代以前の時代設定をした演目。貴族や武士階級のの事件や出来事を扱っている。「一谷嫩軍記」「奥州安達原」など。

 

9

浄瑠璃

じょうるり

江戸時代に栄えた三味線の伴奏による語り物・音曲の総称。人形と結びついて人形浄瑠璃としてとして発展した。

 

10

新版歌祭文

しんぱんうたざいもん

浄瑠璃の曲名。世話物、作者は近松半二。お染久松の情話を主題にした戯曲の代表作で、特に「野崎村の段」がすぐれ、よく上演される。

11

世話物

せわもの

江戸時代の町人の生活や風俗を背景に、庶民の事件、恋、人情の葛藤などが描かれている。「曽根崎心中」「新版歌祭文」など。

 

12

竹本義太夫

たけもとぎだゆう

義太夫節の創始者。1684年竹本座を開設。近松門左衛門の演目で好評を得た。

13

近松門左衛門

ちかまつもんざえもん

江戸前期の浄瑠璃、歌舞伎・狂言の作者。「曽根崎心中」で独自の分野を開拓、多くの傑作を残した。

14

床山

とこやま

歌舞伎と同じように髪を扱う。役に応じて鬘をかぶせたり、髪を結う直したりする。

15

人形浄瑠璃

にんぎょうじょうるり

主として義太夫節の浄瑠璃伴奏で、人形を操る日本独特の人形劇。文楽がその代表。

16

人形拵え

にんぎょうごしらえ

舞台で遣う人形の胴に衣装を縫いつけていくこと。人形遣いが自分の手で行う。

17

番付

ばんづけ

一枚の紙に、演目、出演者、配役などが書かれた刷り物。

 

18

舞台下駄

ぶたいげた

「主遣い」が船底で履く箱のような形をしている高下駄。

19

太棹

ふとざお

棹の幅の大きな三味線。腹の底にずしりと響く重みを持ち、義太夫節などに用いられる。
写真(下)太棹

20

船底

ふなぞこ

奥から客席に向って三段階に別れている舞台の、真ん中が一段低くなっている部分。

21

ゆか

義太夫を演奏するための、客席上部に張り出した回転式の舞台。

 

22

床本

ゆかほん

太夫が舞台で実際に使用する本。1ページ5行に書かれ、太夫の語る一段を単位に綴じられている。



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